道民公開講座「8020スマイルフォーラムin苫小牧」

2014年2月8日 グランドホテルニュー王子にて、(一社)苫小牧歯科医師会と北海道子供の歯を守る会の主催。(一社)北海道歯科医師会と北海道歯科衛生士会の後援で上記講座が行われました。

8020運動というものをご存じの方は多いと思います。
8020運動は、80歳になっても20本以上の歯を残し、真に健康な生活を送りましょうという運動です。
8020運動は、現在苫小牧市にも工場がありますが、トヨタ自動車の街、豊田市に端を発し、愛知県で平成元年に8020運動が始められ、時の厚生省と日本歯科医師会が全国に広く呼びかけて広がっていき現在に至っています。

8020を達成するには、子供の時から歯を大切にすると言う習慣がなければなかなか難しいのです。
子供の歯は生え替わるから、、ではいけないのです。
全国の中でも北海道の子供のむし歯の数はまだまだ多いのが現状です。

そんな観点から、今回の公開講座は「8020は子供の笑顔から」という副題をつけての開催となりました。

シドニーオリンピック女子水泳メドレー銅メダリストでコメンテーターとしてもご活躍の田中雅美さんを特別講演の講師としてお招きして、「アスリートとお口の関係」と題して、特別講演をしていただきました。

美人聡明かつ気さくな方で、大切な銅メダルを来場者の皆さんみんなに手で触ってみせてくださったり、パネルディスカションでは、歯科の中でも8020運動やフッ化物、子供の歯に詳しい3名の先生と共にすばらしいお話しをして頂くことが出来ました。

関係各位には感謝申しあげます。
ありがとうございました。

本当に子供の時からの習慣が、その方の一生を左右しかねないなと毎日診療していると思うことがあります。

平成26年4月からは苫小牧市内の小学校10校でのフッ化物洗口が、苫小牧市教育委員会と(一社)苫小牧歯科医師会との協力で開始される予定です。
翌、平成27年4月からは全ての小学校ではじまります。

フッ化物洗口での有益な結果は歯科医学的にも証明されています。
是非とも皆さんのご協力をいただいて、進めて行きたいと考えています。
よろしくお願い致します。

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漢方薬・歯痛、知覚過敏など、、

私は高校の3年生の時に体調を悪くして,大学に入っても復調しないのを心配して、今は亡き父が本屋さんから一般向けの漢方の本を買ってきてくれたのがきっかけで,漢方薬に興味を持つようになりました。

それ以来、いろいろと漢方関係の本を自分で買って読むようになり、歯科医になって数年して、日本歯科東洋医学会と言う学会があることを知りまして入会しました。
2008年にはこの学会から認定医を頂くことが出来ました。

2012年4月から、歯科でも初めて7種類の漢方製剤が,薬価基準に収載されて、保険でも漢方薬が正式につかえるようになりました。

以前から、時として漢方薬を患者さんに投薬していましたが、保険に収載されると使いやすくなり、昨年になってから、投薬する頻度が多くなっています。

たとえば、根の治療(根管治療)をしても、小量の膿の出口、これは歯ぐきのところにポツッと小さな盛り上がりが出来るのですが、これが抗生物質ではなかなか治らない場合、排膿散及湯という漢方製剤で良くなることが多いのです。
以前より、この漢方製剤を漢方薬の中では一番の頻度で使っていました。
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立効散という漢方薬は「抜歯後の疼痛・歯痛」が適応疾患名です。
ですから,基本的に歯科向けです。
耳鼻科医師が使用している論文を目にすることもあります。
抜歯後の疼痛書いてありますが、あまり手応えを感じたことがありませんでした。

近年、歯の知覚過敏を訴える方が多く、滲みる部分に適用する知覚過敏の部分に塗る薬が、多くのメーカーから発売されています。
各メーカーから次々と新製品がでてきますので、知覚過敏の方が本当に多いのだなと実感します。

しかし、知覚過敏製剤で良くなる方もいますが、なかなか良くならない方もいて、歯の知覚過敏は歯科医泣かせの疾患とも言えます。
知覚過敏の方は症状が強いと,歯の痛みが常にあると訴える方もいらっしゃいます。
しかし、では、歯髄炎(歯の中の神経の炎症)かと言えばそこまではではないので、非常に対処に困ってしまいます。

こういう方に昨年秋くらいから、立効散を1週間内服で服用していただいていますが、これが凄く効いた方が何人も出てきて、私も驚いています。

いろいろやってもどうも痛みが取れないとか滲みるとか言っていた方が、「すっかり良くなりました」とか、「今までとは全然違ってすごく効きました。」とか言われるのです。
こんなに断言するように患者さんから言われた経験は西洋薬でもそんなにあるものではありません。

もうかれこれ15年は常備していて、期限切れで廃棄することが多かった立効散ですが、ここのところ使用頻度が多くなって、最小包装の箱から、ご覧のような大きい方の包装のものを買う様になりました。
一般的に歯科医師で漢方薬を投薬する方はごく小数と思います。
こんなに効くならば、患者さんにも福音と思いますので、データをまとめて使用経験を学会で発表しようかと考える今日のこの頃です。

他にも顎関節症やその他、いろいろと歯科の分野でも効果を望める漢方製剤があります。
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今年もよろしくお願い致します。

2014年を迎え、1/6より診療を開始しております。
今年も昨年同様、皆様のニーズに歯科の専門的なアドバイスの元、より良き診療をすすめて行きたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
お困りのことなど、お話しいただければと思います。

昨年、印象に残った患者さんの症例を一つ書かせていただきます。

初診で来られた方ですが、今使っている義歯は30年前に○○歯科で作ってもらった入れ歯だということで、その後、今までに8つの歯科医院で義歯を作ってもらったが、結局前部ダメだったので作って欲しいとのことでした。

8つの歯科医院でダメで一番古いのが一番良いとのこと、、唸ってしまいました。
30年前よりも顎の骨は確実に吸収してしまっているし、下あごの入れ歯は元々難しいのです。
ご期待に添うような入れ歯は出来ないかもしれないとおことわりしたあと、お引き受けしました。それでなくても不採算部門と言われる保険の入れ歯ですが、採算度外視で取り組んでみることにしました。

結果は、自分で言うのもなんですが、大変吸着良く、装着するとズブズブズブという感じで吸い付いたあと、浮いても来ません。
次回調整でいらしたときにも、良く咬めるし痛くないということで、ほっと胸をなで下ろしました。
ということで、今年も患者さんに満足していただける医療を目指して頑張りたいと思います。

しかしながら、何でもこういう風にいくわけではありません。
もっともっと、顎の状態が悪い方もおられます。
人間は生体です、抵抗力、自然治癒力が何かの原因で下がっていて、なかなか思い通りに治ってくれなかったり、感染しやすかったりすることもあります。

歯科医師がいくら頑張っても、患者さんが「養生」を忘れると治りません。
皆さんの「養生」+歯科医の治療で治癒に結びつくように共に頑張っていきたいとおもいますので、よろしくお願いいたします。
また明日からの皆様の来院をお待ちしております。

(より良き治療を行うため、診療は予約制にしております。必ずご予約の上、ご来院下さい。ご予約無い場合は診療できないこともございます。また、内容によって2時間とかそれ以上時間をお取りすることもあります。この場合、急なキャンセルや未来院は、他の患者さんの診療が出来ないばかりか、医院の経営を圧迫しますので、その点もご協力のほど、よろしくお願いいたします。)

 

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年末の御挨拶

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いよいよ師走に入りました。

さすがに12月になると冬を感じますね。
当方は苫小牧の夜の繁華街錦町の横の大町ですので、更に師走を感じるような気がします。
11月2日のインプラント学会のことは前回書かせてもらいましたが、それ以外、10月末から11月末までの写真を見返してみると、公私両方合わせると結構忙しい一ヶ月でした。

苫小牧青年会議所創立60周年記念式典、苫小牧自治功労者表彰式、北海道歯科医師会連絡協議会・会員顕彰表彰式、(一社)苫小牧歯科医師会「歯の健康まつり(8020表彰式)」障害者歯科研修会、学術講演会、救急医療講習会、幼稚園の発表会、北海道医療大学同窓会・苫小牧支部保険講習会・忘年会とこんな感じです。

日本歯科医師会の大久保会長と一緒に写真を撮っていただけたは良い記念になりました。

12月の方が今のところ予定が少ないです。
でも、年賀状も作らないといけないし、やることはけっこうありますね。

 

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